かうひいのゆめ

 

 

西村屋珈琲店の歳時記を、感じたものを

書き込みます 

 

 

 

読みかけの本が

手からはなれる、その前に

もう少しだけ

あと、ほんの少しだけ

香りの中に

立ち止まっていたい

 

 

 

 

しあわせのカップは

きょうも

街のどこかに 

 

 

 

 

 

冬陽(ふゆび)は郵便受けのなかへまで

射しこむ。

路上のどんな小さな石粒も

一つ一つ影を持っていて、

見ていると、それがみな

埃及(エジプト)のピラミッドのような

巨大(コロツサール)な悲しみを

浮かべている。

 

  梶井基次郎 「冬の日」(岩波文庫) より 

 

 

 

 

 

 

あなたは二十三歳だった。

花の一輪も咲かない荒れ果てたこの小島で、

あなたはついに神の肩ごしに見た。

 

(中略)

 

その秘密の場では、

それはすでに場でさえないのだが、

矛盾が矛盾でなくなり、

同時に、図というものが、

なじみぶかい触感とともに消えうせる。

 

人間の言葉がえがける世界は、

あとかたもなく消えうせ、

あるのはただ、

無言にして有無を言わせぬ、

色彩のない数式、

不動の行列数学の抽象的な壮大さで、

その想像をこえる美しさは、

あなたの目に見抜かれるのを

ずっと前から

待ちつづけていたのだ。

 

 

  ジェローム・フェラーリ(辻由美訳)    

「原理 ハイゼンベルクの軌跡」 より

 

 

学習塾開講中

 

 

 

イメージすること

 

 

西村屋珈琲店は、こういう感覚を

大切にしたいと考えています 

the sense of wonder は

カーソン(CARSON, Rachel Louise 1907-64)の作品のタイトルからいただきました

 

草原に吹きわたる風のように

さわやかな感動をはぐくむ

繊細な感覚を

そういう感性を

西村屋珈琲店では大切にしたいと思うのです

 

なにげない会話や生活の中に

すっとコーヒーが入り込んで

その甘い香りがやさしい気持をよびおこすような

そういうコーヒーをつくり続けたいと思うのです 

ちっぽけな店なので、

充分なおもてなしはできませんが

なにか小さな楽しみを

みつけにいらしてみてください 

 

アーカイブ

 

 

ご家庭でのラテアートへの招待

 

 

カンパーニュ

 

 

コーヒーの木

 

ゆめのかけらに出会うために

 

 

for the sense of wonder

西村屋珈琲店

 

 

 

 

back

 

西村屋珈琲店 (C)2007-2024  All rights reserved サイト内の/内容/文章/画像等の無断転用を禁じます